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大谷翔平のマンダラチャート 81マスの中身と『運』が入る理由

大谷翔平選手が高校1年で作ったマンダラチャート(目標達成シート)の81マスを、中心の目標・8つの要素・64の行動に分けて解説。「運」「人間性」が入っている理由と、自分用に作る3ステップ、ブラウザでそのまま試す方法も紹介。

  • マンダラチャート
  • 目標管理

大谷翔平選手が花巻東高校 1 年のときに書いた 1 枚の紙が、いまも「目標の立て方」の代名詞として語られています。この記事では、その 81 マスに何が書かれていたのかを読み解き、なぜそれが効くのかを行動分解の観点から説明します。

大谷翔平の目標達成シートの構造を再現した図。中心にドラ1 8球団、周囲に体づくり・コントロール・運・人間性などの8要素

実物の写真は権利の関係で載せていません。構造は自作の再現図で示し、事実関係は出典を明記しています。

大谷翔平のマンダラチャート 81 マスの中身を全部読む

このシートは、花巻東高校 1 年時に当時の野球部監督・佐々木洋氏の指導のもと、部員の目標設定の一環として書かれた 9×9 = 81 マスです(カオナビ人事用語集、マンダラチャート協会)。中心の 1 マス、周囲の 8 要素、外側の 64 行動の順に読んでいきます。

中心の 1 マス: 「ドラ1 8球団」

中心のマスには「ドラ1 8球団」(8 球団からドラフト 1 位指名を受ける)とだけ書かれています。「プロ野球選手になる」でも「甲子園に出る」でもなく、達成したかどうかを Yes・No で判定できる目標です。当時の高校生としては異例に高い目標でした。

周囲の 8 マス: 目標に必要な 8 つの要素

中心を囲む 8 マスには、次の 8 つが書かれています。

要素種類
体づくり体
コントロール技術
キレ技術
スピード 160km/h技術(数値目標)
変化球技術
運習慣・人間関係
人間性人格
メンタル心

(種類の分類は筆者)

注目したいのは、8 つのうち投球技術に直接関わるものは 4 つだけで、残りの半分が「体」「運」「人間性」「メンタル」という、技術以外の軸で埋まっている点です。

64 の行動: 要素ごとの中身

各要素の周囲 8 マスには、その要素を伸ばすための行動が書かれています。報道や解説記事で紹介されている内容をもとに、要素ごとに要約してまとめます(カオナビ人事用語集、パラサポWEB、マンダラチャート公式ほか。全文の転載ではなく、一部は見出しレベルに要約しています)。

要素書かれている行動(要約)
運あいさつ・ゴミ拾い・部屋そうじ・道具を大切に使う・審判さんへの態度・プラス思考・応援される人間になる・本を読む
人間性感謝・礼儀・思いやり・愛される人間・信頼される人間・継続力・計画性・感性
メンタル一喜一憂しない・ピンチに強い・雰囲気に流されない・波を作らない・仲間を思いやる心・はっきりとした目的や目標を持つ・頭は冷静に心は熱く・勝利への執念
体づくり体のケア・サプリメントを飲む・柔軟性・可動域・スタミナ・FSQ 90kg・RSQ 130kg(フロントスクワット・バックスクワットの重量とされます)・食事(夜 7 杯・朝 3 杯)
コントロールインステップ改善・体幹強化・軸をぶらさない・リリースポイントの安定・体を開かない・不安をなくす など、フォームの再現性と心の安定に関する項目
キレ上からボールをたたく・ボールを前でリリース・角度をつける・力まない・リストの強化・下半身主導・回転数アップ など、球質に関する項目
スピード 160km/h軸でまわる・下肢の強化・体重増加・肩周りの強化・体幹強化・可動域 など、出力を上げるための項目
変化球フォークの完成・左打者への決め球・ストレートと同じフォームを投げる・カウントボールを増やす など、球種と使い方に関する項目

「体づくり」に「食事は夜 7 杯・朝 3 杯」と数字で書かれているように、行動のマスはできるだけ「いつ・何を・どれだけ」の形になっています。一方で「人間性」や「メンタル」のマスは「感謝」「一喜一憂しない」のように状態に近い言葉が多く、行動として測りにくいものも混ざっています。高校 1 年生が書いたものとして完成度は高いものの、完璧な手本ではなく「まず全部埋めてみたシート」として読むのが、自分で作るときの参考になります。

シートに書いた目標はどこまで実現したか

中心の「8 球団から 1 位指名」という数字そのものは達成していません。2012 年 10 月 25 日のドラフト会議で北海道日本ハムファイターズが単独で 1 位指名し、2013 年にプロ入りしています(奥州市公式サイト、Number Web)。一方、周囲 8 マスに書いた「スピード 160km/h」は在学中に実現しています。高校 3 年夏の 2012 年 7 月、岩手大会準決勝で当時の高校生最速となる 160km/h を記録しました(奥州市公式サイト、Number Web)。

なぜ大谷翔平のマンダラチャートは効くのか

このシートが成果につながる理由は、大谷選手の才能とは別に、構造そのものにあります。

「遠い目標」が「今日できること」まで降りている

「8 球団から 1 位指名」は高校 1 年生にとって 2 年半先の、しかも自分ではコントロールできない結果です。そのままでは今日何をすればいいか分かりません。マンダラチャートは、これを「スピード 160km/h」という自分で測れる中間目標に分け、さらに「体重増加」「下半身強化」という今日の練習メニューまで降ろします。

8 という数が「偏り」を防いでいる

要素を 8 つ書かなければならない制約があると、技術だけでは埋まらず、体・心・習慣・人間関係といった別の軸を探すことになります。大谷選手の 8 要素の半分が技術以外で埋まっているのはこの制約の結果です。同じことが 64 の行動でも起きていて、「スピード」を上げる方法を 8 つ考えると、投げ込みだけでなく体重増加・可動域・体幹強化という間接的な要因まで視野に入ります。

一覧性があるから、書き直せる

81 マスが 1 枚に収まっているため、「どの要素が進んでいて、どこが手つかずか」が一目で分かります。マンダラチャート協会のサイトには、大谷選手が高校 3 年間でシートを計 16 枚書き換えたと紹介されていますが(マンダラチャート協会)、書き換えられるのは全体が一望できるからです。ノート数ページに分かれた目標リストでは、同じことをするのは難しくなります。

<!-- TODO(decision): 「高校 3 年間で計 16 枚」を A: 出典付きのまま残す / B: 数字を落として「何度も書き換えた」にする のどちらかを選ぶ。B を選ぶ場合は本段落の「計 16 枚書き換えたと紹介されていますが([マンダラチャート協会](...))」を「何度も書き換えたと紹介されていますが」に直し、en.md の対応文("rewrote his sheet 16 times over his three high school years")も同じ扱いに揃える。 調査済み: 2026-09-23 に再確認したが、この数字はマンダラチャート協会サイト(https://mandalachart.jp/wp/mandalachart 「高校3年間で計16枚書き換え、目標を進化させ続けた。」)以外に出典が見つからない。同協会の詳細解説ページ(https://mandalachart.jp/2390)にも枚数の記述はなく、花巻東・佐々木洋監督の記事や奥州市公式サイトでも確認できなかった。単一ソースであること自体は変わらないため、事実確認では決着せず運営者の判断が要る -->

この 3 層構造を年・月・週・日の 4 階層に置き換える対応は、後半の「ツールで仕組み化する」で扱います。

「運」「人間性」が入っている理由

大谷翔平のマンダラチャートで最もよく取り上げられるのが、8 要素のうち「運」と「人間性」の 2 つです。投球技術とは無関係に見えるこの 2 つが、なぜ「8 球団から 1 位指名」の要素になるのでしょうか。

まず「運」のマスの中身を見ると、「あいさつ」「ゴミ拾い」「部屋そうじ」「道具を大切に使う」「審判さんへの態度」「応援される人間になる」など、いずれも自分の行動として書かれています。つまりここでの「運」は偶然のことではなく、「周囲から応援される状態を自分の行動で作る」という意味で使われています。ドラフト指名は自分の実力だけでなく、スカウトや指導者、チームメイトの評価という他者の判断で決まります。その他者の判断に働きかける行動を「運」という要素にまとめた、と読むのが自然です。

「人間性」も同じ構造で、「感謝」「礼儀」「信頼される人間」など、他者との関係を作る項目が並びます。大谷選手が現在もグラウンドでゴミを拾う姿がたびたび報じられますが、それを高校 1 年時のシートの「運」のマスに書かれていた行動と結びつけて語る記事が多いのは、このためです。

「マンダラチャート」と「目標達成シート」、2 つの呼び名

大谷選手のシートは「マンダラチャート」とも「目標達成シート」とも呼ばれますが、由来の異なる 2 つの系譜が重なったものです。

  • マンダラチャート®: 1979 年に株式会社クローバ経営研究所の創業者・松村寧雄氏が考案した、3×3 のフレームで目標・要因・行動を 1 枚に収める思考法です。名称は一般社団法人マンダラチャート協会の登録商標です(マンダラチャート協会)。
  • 目標達成シート(オープンウィンドウ64): 教育者の原田隆史氏が「原田メソッド」の一部として体系化した 9×9 のシートです。原田氏自身が、花巻東高校野球部で原田メソッドのツールが生徒指導に使われたと書いています(日経ビジネス、原田氏執筆)。

つまり「9×9 で目標を分解する図」という形式はマンダラチャートに由来し、大谷選手が高校で書いた具体的なシートは、原田メソッドの目標達成シートの流れをくむ指導のもとで書かれたものと見られます。この記事では両方の呼び名を使いますが、指しているものは同じ 1 枚です。

大谷翔平式のマンダラチャートを自分用に作る手順(簡易版)

ここでは 3 ステップの簡易版だけ示します。8 つ埋まらないときの対処や、作ったあと月・週・日に落として運用する方法は、マンダラチャートの作り方完全ガイド で詳しく扱っています。

ステップ1: 中心に「Yes・No で判定できる目標」を書く

大谷選手の「ドラ1 8球団」にならい、期限と達成条件が明確な目標を 1 つだけ書きます。目安は 1 年です。「2027 年 3 月までに新規受注 10 件」のように、年末に達成したかどうかを答えられる形にします。

ステップ2: 周囲 8 マスに、種類の違う要素を置く

「この目標に必要なものは何か」を書き出し、8 つに絞ります。大谷選手のシートのように、技術だけで埋めずに「体」「習慣」「人間関係」「メンタル」など種類の違う軸を混ぜるのがコツです。他者の評価で決まる目標なら、「運」に相当する「評価する側に働きかける行動」の要素を 1 つ入れてみてください。

ステップ3: 各要素を 8 つの行動に分解する

要素ごとに、「いつ・何を・どれだけ」を含む行動を 8 つ書きます。「食事は夜 7 杯・朝 3 杯」のように数字が入るとそのまま予定に載せられます。埋まらないマスは空欄のままで構いません。

大谷翔平のマンダラチャートをツールで仕組み化する

上の 3 ステップは紙とペンがあれば始められます。紙のシートで困るのは、作ったあとの運用です。

  • 64 の行動のうち、今週やる分を選び直す作業を毎週手で転記することになる
  • 実行できたかどうかが、シート側に戻ってこない
  • 月が変わって注力する要素を変えたとき、紙だと書き直しになる

Abstria は、こうした選び直し・書き直しを前提に設計した目標管理アプリです。年・月・週・日の 4 階層で目標を持ち、マンダラチャートの画面では**中央に今月の目標(MAP)、周囲 8 マスに今週やる行動(WAP)**を配置します。1 つの月の目標に紐づく週の行動は最大 8 つで、これは大谷選手のシートの「1 要素につき 8 行動」と同じ制約です。

大谷選手のシートに当てはめると、次の対応になります。

大谷選手のシートAbstria の階層例
中心の目標「ドラ1 8球団」年の目標(YAP)2027 年 3 月までに新規受注 10 件
8 つの要素「体づくり」など月の目標(MAP)9 月は「既存顧客からの紹介」に注力
64 の行動「食事 夜 7 杯」など週の行動(WAP・最大 8 つ)今週は紹介依頼を 5 社に送る
(シートには無い層)今日のタスク(DAP)A 社に紹介依頼メールを送る

Abstria のマンダラ画面。中心の 2×2 マスに年間目標が入り、それを囲む 12 ブロックの中心にそれぞれの月の月間目標、各ブロックの周囲 8 マスにその月の週間目標が入る

紙のシートに無い「今日のタスク(DAP)」の層では、周囲のマスを開くとその週の行動の下に今日やることを追加・編集できます。完了したタスクは週・月・年の進捗として集計されるので、「実行できたか」がマンダラチャート側に戻ってきます。

この 4 階層がつながって動く様子は、Abstria の LP にあるデモでサインアップなしに確認できます。フルマラソンを例に、4 階層と「中央 = 今月の目標・周囲 8 マス = 今週の行動」のマンダラがあらかじめ組まれていて、今日のアクションを完了にすると週・月・年の進捗に反映されます。

マンダラチャートが動く様子をブラウザで見る(サインアップ不要)

Abstria 以外の選択肢も含めた比較は マンダラチャートが作れるアプリおすすめ比較 にまとめています。Free プランでは年の目標(YAP)を 3 つまで、アクティブなアイテムを 100 件まで持てます(2026 年 9 月時点)。マンダラチャートと 4 階層は Free でも使えるので、この記事の 3 ステップは無料の範囲で運用まで試せます。プランの詳細は 料金ページ を参照してください。

よくある質問

Q. 大谷翔平のマンダラチャートはいつ作ったものですか?

花巻東高校 1 年生のときに作ったものです。当時の監督・佐々木洋氏の指導のもと、部員の目標設定の一環として書かれました。

Q. 目標達成シートとマンダラチャートは同じものですか?

大谷選手のシートに関しては同じ 1 枚を指していますが、由来は異なります。「マンダラチャート」は松村寧雄氏が考案した 3×3 のフレームの思考法(登録商標)で、「目標達成シート(オープンウィンドウ64)」は原田隆史氏の原田メソッドのツールです。9×9 で目標を分解する形式は共通しており、一般には両方の名前で呼ばれています。

Q. 大谷翔平のマンダラチャートは誰が考案した手法ですか?

大谷選手自身が考案したものではありません。形式としてのマンダラチャートは 1979 年に松村寧雄氏(クローバ経営研究所)が考案したもので、大谷選手のシートは、原田隆史氏の原田メソッドの流れをくむ花巻東高校野球部の指導のもとで部員が書いていたものと見られます。

Q. 一般人が使っても効果はありますか?

使えます。理由は、このシートの効き目が野球の才能ではなく「遠い目標を今日できる行動まで分解する」という構造にあるからです。1 年程度の期限を切れる目標なら、分野を問わず同じ手順で作れます。

Q. 81 マス全部埋める必要はありますか?

ありません。埋まらないマスは空欄のまま先に進んで構いません。Abstria でも、周囲 8 マスは使う分だけ週の行動を登録すれば足ります。


紙に書いた 81 マスを、今日のタスクまで含めて動かすところから試せます。

マンダラチャートが動く様子をブラウザで見る(無料・サインアップ不要)

デモで手応えがあれば、自分の目標で同じ 3 ステップを進められます。Abstria は 2026 年 9 月時点では招待制で、登録いただいた方から順次ご案内しています。利用は無料の範囲から始められます。

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